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快晴87 無駄を省く

12月 7th, 2017

いつもありがとうございます。

職業柄私は毎日のように一流テニス選手の映像を観ていますので無意識のうちにそのイメージが刷り込まれています。ですからKスクールの生徒の動きやフォームを見た時に一流選手とのずれが見えて違和感をおぼえるのです。もちろん一流選手の動きやフォームだからといって100%完璧だとは限りませんが理にかなったものでなければ長くトップレベルで戦えるはずはありませんので基準にはなり得ると思っています。

生徒側からすると経験も体格も何もかも違うのだから一流選手と一緒にしないでくれよと怒られそうですが真似できる要素はたくさんあります。厳しいトレーニングと練習を何年も積んできた選手のスピードやパワーを同じように要求されたら確かに困るでしょうがフットワークやスィングフォームは十分真似できる。ですからできるだけ一流選手の試合での動きやフォームを映像や連続写真などで繰り返し見てほしいのです。すでにトーナメントに出場している選手はビデオ撮影した自分の動きやフォームをチェックできればだんだんと一流選手との違いが見えるようになってくるはずです。

テニスの試合は長時間のものが多いので最初は錦織選手のファインプレーや勝敗を気にしながら楽しんで見ていくのもよいでしょう。それから自分のお気に入りの選手やフォームを真似してみたい選手が見つかったらそのプレーを繰り返し見てイメージに刷り込む。さらに自分のフォームとどこが違うのかを探求するところまでくればたいしたものです。

私が一流選手たちのプレーを観ていて最近改めて感心しているのが基本動作の着実性。相手が打つ時の構えの姿勢、スプリットステップのタイミングとバランス、フットワークのスムーズさ、ボールを打つ直前に身構える動作の安定感。彼らはこれらの動作をあまりにも自然で簡単にやってのけるのでそのすばらしさに気が付く人は少ないかもしれません。

ではどうして一流選手は基本動作をそのように簡単そうにこなすことができるのでしょうか。その理由の一つが今回テーマにした「無駄を省く」ということです。

例えばフォアハンドストロークを例にとってみます。一流選手のように力強いフォアハンドを打ちなさいと要求された場合、テニス初心者の生徒であればおそらくラケットを大きく振りかぶって全身を使って全力でボールをひっぱたきにいくでしょう。ところが結果はフレームに当たってあさっての方向に飛んでいく。つまり必要以上にエネルギーだけを消費して肝腎のボールには力がうまく伝わっていないのです。

レッスンで私が生徒たちにアドバイスのするのは、もっと早く動きなさい、もっと力強く振り切りなさいというものもありますがそれ以上に、力を抜きなさい、身体の開きを抑えなさい、手首を固定しなさい、軸を安定させなさい(頭をうごかさない)といった余計な動作や力を制限する内容のものが実は多いのです。トッププレーヤーのフェデラー選手のリラックス感と頭が動かないという特徴はその好例です。イタリアのフォニーニ選手などは暴言を吐いたりラケットをへし折ったりとマナーの悪さもありますが、安定したコマのようにフォアハンドストロークでは軸(頭)が全くぶれません。

一般プレーヤーのプレーがバタバタしてぎこちなく見えるのは余計な動きが多いからで反対にトッププレーヤーは究極まで「無駄な動きを省いている」のです。もちろんそれは口で言うほど簡単ではありませんからまずは、力が入りすぎていないかな、余計な部分を動かしすぎていないかなという視点を持つこと。そして「無駄を省く」ということも習慣づけが大切なので常に自己チェックを怠らないことですね。

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