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快晴85 こちらの態度次第

12月 7th, 2017

いつもありがとうございます。

何人ものトッププロを輩出しているテニスクラブとして名高いSSC(荏原湘南スポーツセンター)を離れてから7年が経ちます。SSCというとジュニアのトップ選手が集まるアカデミーで有名ですがアカデミー選手は100名前後で収益のほとんどは一般のスクール生(ジュニアも含む)に依存しており2500名以上もの生徒数を抱えています。

個人で運営しているKテニススクールと比べると蟻と象ほども規模が違いますね。それだけ名の知れていて大規模のテニススクールであればさぞシステムが整っているに違いないと想像する方も多いと思いますが実は意外と遅れていてクレームもかなりありました。

SSCで起こったクレームの多くは「あの子が上のクラスに上がってどうしてうちの子がまだビギナークラスのままなんだ!」「上級コースにどうしてあんなレベルの低い生徒が混じっているんだ!」といったレベル分けに関するもの。この類のクレームはどこのスクールでも起きることなのでSSCに限った話ではありませんが社員として内部にいた私としてはこちらがその種を蒔いてしまっているという苦い感覚を常に抱えていました。

どういうことかと言いますと、SSCの一般スクールでどのクラスに入るかはお客さんの自己申告を基本にしているためコーチ側としては上のクラスに移すことはできてもなかなか下のレベルに移動をお願いすることは難しかったのです。お客様なのだから選択の自由を与えるのは当然だと言えばもっともらしい理屈に聞こえますが基準をあいまいにしたまま手綱を渡してしまった訳ですからレベルが乱れるのは当たり前で、そうなればそこを突いてクレームが発生するのも必然的な結末という訳です。

さて、先日行われた神奈川県ジュニアでの一幕です。2回戦で30㎝ほども身長差のある選手と対戦した息子は1セット目をあっさり取られましたが2セット目は接戦を演じて相手を追い詰めるところまで来ていました。1ポイントが重たくなってきた場面で相手選手の打球がバックアウトになった。すると彼はえっ、という反応を示し「今入ってませんでしたか」とネットに詰め寄ってきたのです。それに対して息子は小さな身体をさらに縮ませて自信がなさそうに固まってしまいました。そのはっきりしない様子を見た彼はさらにエスカレートして駆けつけたアンパイアに対しても噛みつくような態度を示しました。

結局息子はそのセットも取られて敗退。その後彼と私でVTRを見て反省会をしました。観戦していた妻は「あんなに審判に喰ってかかる選手は見たことがない、感じが悪い!」などと怒っていましたがそれに対して私はあの程度の振る舞いはテニスの試合では日常茶飯事、問題は相手の態度ではなくて快(息子)の態度だと説明したのです。

セルフジャッジにおいて相手が打ってきたボールがインかアウトかを判定するのは自分であり、相手が「入ってませんでしたか」と詰め寄ってこようが堂々と「アウトです!」と言い切ってすぐに次のポイントに移る。それ以外に相手の問答に付き合う必要はないのです。もし自信のないような態度で付き合ってしまったら相手はもしかすると判定が覆るかもしれないと期待して食い下がってくる。つまり今回は快のはっきりしない対応が相手の傲慢さを引き出してしまったと考えなければいけないのです。

スポーツにおいてそういった態度は褒められるものではありませんが現実的には選手すべてが紳士、淑女のように気持ちの良いプレーをする訳ではありません。自分の態度に隙があれば相手はそこを突いてくる。どっしりとした“したたかさ”も持ち合わせていなければ簡単に潰されてしまいます。今回の敗戦で息子に学んでもらいたい大切な教訓です。

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