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快晴82 フロリダ遠征報告 

3月 23rd, 2017

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

昨年末に13歳(中学1年生)の選手2名を帯同してフロリダのテニスアカデミーを5か所ほど視察してきました。二人はアカデミーのレッスンにも参加して言葉が通じない環境の中で様々な刺激を受けて帰国したようです。

フロリダといえば錦織選手の所属するIMGアカデミーをはじめ数多くのテニスアカデミーがひしめき合うテニスのメッカです。今回はその中でも規模がそれほど大きくなくて各選手にコーチの目が行き届きそうな中規模のアカデミーに絞って視察してきました。

時期的にアカデミー生が試合で遠征に行ったり故郷に帰っていたりして普段の選手層を正確にはかることは難しかったのですがアカデミーの校長、ヘッドコーチの熱意、人間性、コーチ陣の姿勢、レッスン内容(トレーニング内容)、コート(施設)などからおおよその環境、雰囲気は掴むことができました。ある程度選別していっただけあってそれぞれ魅力のあるアカデミーでしたがカラーはそれぞれ。校長やコーチ陣の質は申し分ないが選手層が物足りない、選手は揃っているがコーチング内容が粗い、施設もレッスンシステム(個別管理)の理念もすばらしいが現実的に機能しているのかが疑問、それに寮や学校の条件などが加わってくると簡単に評価するのは難しいところです。

日本とフロリダのテニス環境の違いといえばまずはコートの面数。中規模のアカデミーといっても20面前後はあります。(フロリダは至る所に公営のテニスコートがあってほとんどが無料!)コートサーフェイスで多いのはクレーでその次にハードコート。(ジュニア時代はしっかり走ってしっかり打って戦術も駆使しないとポイントが決まらないクレーコートで鍛えろというのが世界レベルではスタンダードになってきています。)コート数が多いだけにレッスン時に1コートに入れる選手の人数は4名まででアカデミーによっては2名までというところもありました。日本に比べてフロリダ周辺ではジュニアでもプロでも世界大会が開催される頻度が高いという点は大きなメリットでしょう。

それ以外の要素に関して大差はないように思えますが最も私が違いを感じたのは世界を肌で感じられること。それは世界トップレベルのジュニアやプロプレーヤーのテニスをまじかで見たり一緒に練習できたりすること以上に言葉や文化の異なる人種が集まった中でやっていくのが当然という環境に身を置くことで自然とハングリー精神や自立心が養われ、さらには愛国心までもが喚起されるということです。

私などは高カロリー食と言葉が通じないストレスとお風呂に浸かれない生活を数日送っただけで体調を崩し、いかに順応性が低いかを露呈してしまいましたが二人のジュニア選手は普段と変わらずケロッとしていたのでやはりすべてにおいて柔軟なのでしょう。プロとしてフロリダのアカデミーを拠点にして活動している21歳の日本人と話をする機会があって、彼は中学2年の時英語が全く話せない状態でフロリダに来たそうですが4ヶ月で言葉に困らなくなったと言っていました。若い頃の吸収力と順応性には全く驚かされます。

どのプロテニスプレーヤーも口をそろえて言うのはレベルが高くなればなるほどメンタルの戦いになってくるということ。世界の舞台で這い上がっていくのであれば高いテクニック、とてつもない体力、賢い戦術はあたりまえでそれだけでは物足りないのです。どんな状況、環境にも物怖じしない経験と順応力。思い通りにいかない状況の中でメンタルコントロールができる自制心が育ってこなければ一癖も二癖もある厳しいトップの世界で生き残っていくことはできないのでしょう。そんなことを肌で感じた遠征でした。

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