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快晴60 したたか

3月 3rd, 2015

いつもありがとうございます。

お陰様でKテニススクールがスタートしてまもなく丸5年になります。月一回のお便り「快晴」も60号目に到達しました。キッズとベーシックの10クラスだったのがアドバンス、ドリーム、高学年が加わり現在は18クラス。当初に比べると大分様変わりしたものです。それでも設立時に定めた少人数の生徒を長く専任でバックアップするという方針は変わっていません。有り難いことにほとんどのこどもたちが長く通ってくれていて設立当初から現在までがんばっている“ベテランメンバー”もずいぶんいますよ!

さて今回テーマに取り上げた「したたか」ということばですが皆様はどういった印象をお持ちでしょう。おそらく「ずる賢い」「計算高い」といったマイナスイメージを持つ方が大半ではないでしょうか。実は私もそうでしたが今は捉え方が変わってきています。

まず「したたか」は「強か(健か)」という漢字を当てる通り本来“強さ”を表します。「悪賢い」という意味の「狡猾(こうかつ)」「老獪(ろうかい)」などのことばと混同されるきらいもあるようですがちょっとニュアンスが異なるのです。テニスというスポーツも含め勝負の世界で生き抜くためにはとくに大事な要素で、海外でのビジネスや外交折衝の際にはこの「したたかさ」がないと太刀打ちできません。日本人はお人好しすぎて「したたかさ」が足りないと海外からは厳しい評価がくだっているのです。

「したたか」を「ずる賢い」「計算高い」という側面だけで捉えれば確かに嫌な奴で終わってしまいますが別の見方をするとどうでしょう。「動じない」「隙が無い」などです。もしくは「相手の心理を読み取って呼吸をはかり効果的に振る舞う」などとしてみたら。能天気な人間にはできない芸当です。

先日行われたテニス全豪オープン決勝戦はジョコビッチとマレーの対決となりました。ワンセットオールで迎えたサードセットの序盤、セカンドセットを取ったマレーの猛攻が始まります。ジョコビッチはどこか痛むのか足が着いていきません。そしてミスショットの後崩れるように転倒してしまったのです。試合続行も危ぶまれるような状態に見えました。それでも何とか試合を続けるのですがマレーとしてはジョコビッチの様子が気になって仕方がない訳です。ここは一気に差を広げ勝負を決めなければいけない場面なのにどうも集中できない。イージーミスを重ねているうちに大事なところでなぜかジョコビッチの動きがスムーズになり気が付くと絶対有利だったはずのサードセットを奪われてしまいました。そして手のひらに掴みかけたグランドスラム優勝までもジョコビッチにさらわれてしまったのです。

いかがですか。マレーは完全にジョコビッチの「したたかさ」に翻弄されてしまいました。テレビで観ていた私もあの時はジョコビッチがリタイア(途中棄権)するかもしれない、少なくともこのセットはマレーのものだと確信したほどです。何度も対戦している相手のはずなのにマレーはジョコビッチの「したたかさ」に「したたか」に対処できなかった訳です。現世界ナンバーワンプレーヤージョコビッチの筋金入り「したたかさ」とでもいうべきでしょうか。

でもやっぱりちょっと「嫌な奴、ずる賢い」と感じてしまうのは日本人の弱さかもしれません。そうとなればせめて「したたかさ」に翻弄されずに自分のペースを守る「隙の無さ」「動じない心」だけは備えたいところ。私が妻にしょっちゅう言われている(言っている)「図太いね~」も考えようによっては褒め言葉かもしれませんね。

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