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快晴58 他人は変えられない

3月 3rd, 2015

いつもありがとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

昨年は皆様にとってどのような年でしたか。激変の年だったという方もおられるでしょう。あっという間で覚えていないという方もいるかもしれません。私の場合は家族健康でスクールは錦織効果もあって好調でした。まずまずよい年だったと言いたいところですが、最初に思い浮かぶのはとにかく“息子がテニスの試合でたくさん負けた”ということです。

小学5年生といえば伸びる子はぐーんと力を付けてきます。息子も着実に技術力を上げてきていましたからそろそろ存在感を発揮してくるのではないかと淡い期待をしていました。ところがいざ本番となると勝てないのです。失礼ですがまさかこの相手には負けまい、というレベルの選手と競り合いになりやられてしまうこともしばしば。今まで何をしてきたのかと目の前が真っ暗になることもありました。

ビデオ撮影した試合を二人で見返しては課題を見つけそれを克服しようと練習。トレーニングも怠りません。私一人でも映像を繰り返し見ては彼の弱点を書き留めるなどしてなんとかこの勝てないサイクルから脱しようともがいていました。毎回できるだけの準備をして今度こそはと試合に臨む。それでも勝てない。

かなり長い期間その苦しいサイクルが続き、勝って結果を出して自信を得ることでしかここから抜け出す方法はない、といった気持ちが日に日に強くなっていきました。そういった思いのまま年末の試合を迎えます。今年最後の大きな試合だからここで何とか突破口を開きたいと意気込んでいましたがここでも無名の年下の選手に対しひどい内容で敗退してしまったのです。

その時私はがっかりもしたのですがそれよりも彼らしいプレーが全く出せていない、彼の良さが死んでいるということに気が付いて呆然としてしまいました。何かがずれている、このずれの原因を突き止めて解消しなければ次に進めないと感じたのです。

これまで私は息子に対し試合内容さえよければ文句は言わないと口では言いながら敗戦の度に落胆や怒りをあらわにしてきました。言っていることと実際の態度がずれていたのです。私は何とか彼を強くしようと焦るあまり彼を変えることばかりに必死になっていました。私の言うことに一貫性が無くなれば彼も迷い、私が感情的にふるまえば彼のメンタルは乱れる。結局自分らしくないプレーをさせていたのは父親でありコーチでもある私だったのです。私は彼が自分を映す鏡であるということに気が付かないでいた訳です。

彼を変えよう、変えたいと意識のベクトルは常に息子に向いていました。そのことで息子は変わるどころかかえって彼を萎縮させていたのです。いくら血のつながった親子でも他人は変えられない。昨年一年間もがき続けてようやくそのことに気が付きました。

年末の痛い敗戦の後、息子に謝りました。弱点ばかり取り上げて強みを気づかせてあげなかったこと、言っていることとやっていることが違ってしまったことを。そして父ちゃんが変わると約束したのです。

その後すぐ年始に試合がありました。別人になった息子はスーパープレーを連発!冷静沈着な人間に変貌!なーんてドラマのようにいくはずはありませんが私の気持ちの波が穏やかになっただけ彼も落ち着いてきて自分の良さに気が付き始めたようです。

模範になるような人間ではないと自覚しつつも父親兼コーチの自分が息子の前では気張ってそれらしいフリをしていこうと気持ちを新たにしたところです。

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