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快晴23 質を高める

2月 11th, 2012

いつもありがとうございます。

日本では厳しい寒さが続いていますがテニスの全豪オープンが開かれたメルボルンでは30度を超す猛暑で選手たちは大量の汗をかきながら激しい戦いを演じていました。ジョコビッチ選手とナダル選手の決勝戦は5時間53分という全豪史上最長試合でまさに死闘。トップに登りつめるためにはここまで技術、体力、精神力を高めなければならないのかと世界水準の高さを思い知らされた次第です。

さて今回のテーマは「質を高める」ですがこのテーマを取り上げるきかっけとなったのは全豪オープンでの錦織選手の大躍進です。今回錦織選手は初めてシード選手として登場し2セットダウンからの挽回など厳しい戦いを制して勝ちあがっていきました。彼に対するイメージにフィジカルの弱さを挙げる人は多いのですが今回はフルセットをしっかり戦いきる強さを見せてくれたのです。

その錦織選手の特集のなかでフィジカルを強化するために体幹のトレーニングをしている場面がありました。腕立て伏せをしていたのですがトレーナーが腰の位置と意識の持ち方を細かく指導していました。腰が折れまがった状態で腕だけの力で上げ下げをしていたのを腰の位置に注意して体幹をまっすぐに保って行うことに意識を向けさせたのです。これらトレーニングによって錦織選手の身体は変化して過酷な試合に耐えられるようになっていきました。肉体強化と同時にどこに意識を向けたらよいかという考え方の部分にもよい変化をもたらしたに違いありません。同じやるにもトレーニングの質を高めることによってこれまでにない効果をあげた訳です。

質ということばには内容、中身、価値という意味のほかに問いただす(質問・質疑)という意味もあります。自分はどのポイントを意識するのか、この打ち方でいいのか、この練習方法でいいのかといったことを常に確認する作業ということがいえると思います。また飾り気がない(質実・質素)といった意味もあります。無駄を極力省いて必要最小限のものに抑えるということでしょう。テニスも突き詰めればいかに無駄を省いて効率よく頭と身体を働かせるかにかかってくるような気がします。

質にはこのようにいろいろな意味がありますがテニスの質を高めるということは集中力を高めるともいいかえられます。“一球入魂”の精神です。Kスクールの生徒たちも頭では一球一球集中して打つことが大切だとわかっています。私もわかっているつもりでしたがあのナダル選手、ジョコビッチ選手の一ポイントに懸ける気魄のこもったプレーを見たら本当にはわかっていなかったのかもしれないと考えさせられました。

レッスンでは生徒が集中力を切らして雑な打ち方をする場面がしばしばあります。そういう時、100球雑に打つなら1球丁寧に打ちなさいと声をかけます。こう言われるとどの生徒も丁寧に打とうと意識を払うのです。できないのではなくやろうとしないだけなのです。もっといえばやろうとしないのではなくやろうとする訓練ができていないのです。集中力を持続させるためには筋力トレーニングと同じく訓練が必要です。あの子は集中力がある、うちの子は全然集中力がないなどと親のわたしたちは決めつけてしまっていますがどうでしょうか。まず1球でもいいから集中して質の高い練習をすること。そこから5球、10球と持続時間を伸ばしていく。何事も軌道に乗るまでは根気のいる作業が必要でしょう。

量より質。いかにして質を高めるかに工夫を凝らしたいものです。とはいえ皆様、もちろん量を軽んじてはいけません。質を高めて量をこなすに越したことはありませんから!

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